2021

blog

Home > blog > 2021

口腔がんの豆知識

昨今メディア放送をきっかけに、口腔がんというものが広く知られるようになりました。なかなか治らない口内炎が不安になり、歯科を受診されている方が増えている一方、がんになるなんてめったにない、と他人事と思っている方も少なくないようですが、今一度口腔がんがどんなものなのか、見ていこうと思います。
口腔がんとは、お口の中にできるがんの総称で、舌、歯ぐき、頬の粘膜、顎の骨、唇など、歯以外のどこでも発生する可能性がありますが、中でも多いのは舌にできるがんで、約6割を占めています。年代・性別としては、60代以上の高齢者や男性に発症しやすい傾向があるものの、昨今では女性や若者の患者さんも増えてきています。口腔がんは初期は痛みがないことが多く、これが早期発見を難しくしています。また、たとえ痛みが出るほど進行していたとしても、患者さんがお口にがんができることを知らず、放置して重症化するケースも少なくありません。進行した口腔がんでは、患部を大幅に切除し、組織をからだのほかの場所から移植する必要があります。その後も化学放射線療法や、お口の機能のリハビリが欠かせません。しかし、早期発見できれば切除範囲はわずかですむため、発音や発声に障害は残らずにすむことが多く、再発も少ないのです。一般的にがんの原因は、食事、お酒やタバコなどの生活習慣、ウイルスなどだと言われていますが、口腔がんではさらにお口の粘膜への慢性的な刺激が原因となります。刺激が繰り返されるうち、ある時粘膜の細胞に異常が起き、口内炎から前がん病変、そして口腔がんになるのです。
口内炎がすべて口腔がんになるわけではなく、口内炎がある日突然口腔がんになるわけでもありません。口内炎のうち、細胞の増殖に異常が起きて、ごくまれにがんになる潜在能力を有したものが口腔がんになる可能性があります。くわえて、潜在能力を持った口内炎ががんになるには、必ず前がん病変という状態を経由します。そして口内炎が前がん病変を経てがんになるには、5年以上の長い年月がかかることが通常です。前がん病変も必ずがんになるわけではなく、そのまま状態が変わらないこともあります。前がん病変の顕著なサインは、粘膜の赤と白の変化です。前がん病変が見つかった場合は、定期的に歯医者さんを受診して、経過を見守ることが重要になります。
口腔がんになりやすい場所は、お口の中で慢性的な刺激を受けている場所で、刺激には物理的なものと化学的なものがあります。物理的な刺激とは、歯が傾いていて舌や粘膜にぶつかったりよく噛んでしまう、被せ物や入れ歯が当たるなどです。化学的な刺激とは、食品添加物や人工材料の影響などや、歯周病による慢性的な炎症が関与することもあります。お酒やタバコは粘膜を弱くするため、粘膜が弱るとより刺激が加わりやすい状態になります。
口腔がんは、胃や大腸のがんに比べれば、早期発見が容易ながんです。早期に発見できれば、会話や食事への影響も軽度にとどめられることが多いです。早期発見には、セルフチェックと歯科医院の定期検診がとても大切なので、ぜひ始めて見てください。
tongue-trouble016.png 保険診療/ 入れ歯・義歯/ 歯周病/ 口腔外科/ 小児矯正/ 矯正歯科/ 小児歯科/ 噛み合わせ/予防歯科/ 歯科検診/ インプラント/ 美容診療/ ホワイトニング/ 顎関節症/ 無痛治療/クリーニング なら
日進市赤池町のあじおか歯科クリニックへ
日進市、名古屋市天白区、緑区、瑞穂区、名東区、豊田市、長久手市、三好市、東郷町からも患者さんがお見えになってます。
住所:〒470-0126 愛知県日進市赤池町屋下351-1
TEL : 052-806-1100
皆様のご来院をスタッフ一同、明るく元気よくお待ちしています。

個別ページへ|Posted 2021.4.13|

親知らずがあると何が問題なのか

抜いた方がいいと歯医者さんですすめられたけど、まだ抜いてない親知らずがお口の中にありませんか。問題のある親知らずは、ただ炎症を起こして痛みが出るだけではなく、物を噛むのに重要な一番奥の第2大臼歯という大事な歯を失う原因になってしまうんです。
まず親知らずというのは一番奥にある8番目の歯ですが、現代人は顎が小さくなっているため親知らずがしっかり生えることが難しく、横向きに生えたり傾斜して生えたりします。そうした親知らずは、生えようとして隣の奥歯を押して傷めたり、隣の歯との隙間に汚れをため込んで、虫歯や歯周病を起こすトラブルメーカーとなります。問題になる親知らずをだましだまし放置して過ごしていると、親知らずが原因の虫歯や歯周病で、治療が手遅れになるほど隣の歯が傷んでしまったり、歯並びが変わり奥歯で噛めなくなったり、歯ぐきから舌の下、頬や首へと炎症が広がって蜂窩織炎という重度の炎症を起こして、入院が必要になるといったことも起こり得ます。実は年齢を重ねると、歯と骨の癒着が起きやすく、そうなると抜くのがとても大変になるため、抜くならなるべく若い頃に、深刻な状態になる前に抜くことをおすすめします。
親知らずの抜歯の処置についてですが、まず、親知らずは骨の中に埋まっている部分が多いので、顎の骨を削って頭を出して抜かなければいけません。さらに、横向きに生えていたりすれば、歯を割って抜く必要があります。そのため、処置の時間も30分から60分程度かかり、抜いた後の腫れや痛みも大きく生じることがあります。抜歯というよりも、小外科を受ける、という言い方のほうが、実際の処置に近いです。親知らずが深く埋まっている、歯根が抜きにくい形に曲がっている、骨を抱き込むようになっている、歯根の先のすぐ近くに太い神経が通っている、など、難症例も様々です。それらの状態を正確に把握するためには、CTで三次元的なレントゲン画像の評価をすることが重要です。抜いた後の痛みは患者さんごとに個人差がありますが、通常の回復の経過を辿れば痛むのは2〜4日程度です。しかし、抜歯後数日して、むしろ痛みが強くなってきたという場合は、ドライソケットと呼ばれる状態になっている可能性が高いです。ドライソケットとは、抜歯した部分が、骨からの出血が少ない体質などの影響で、骨が剥き出しの状態になると、ひどく痛みが続くいてしまう状態で、その場合は歯医者さんでしっかり洗浄したり、軟膏を塗ったり抗菌薬を服用することで、1〜2週間ほどで治っていきます。
もし強い炎症が起きて痛みが出てしまい、親知らずを抜こうと思っても、炎症が起きていると麻酔が効きづらかったり、抜いた後の治りが悪くなったりします。もしもひどい炎症が起きたら、その時は覚悟を決めて抜こうと思っている方もおられるかもしれませんが、むしろそういう時の抜歯は避けなければいけません。それだけに、悪化してしまう前に抜いておくことが重要です。時間に余裕ができた時、体力のある時こそ親知らずを抜くチャンスです。まずは歯医者さんで、自分の親知らずの状況をしっかりと確認することをおすすめします。
wisdomteeth_character.png 保険診療/ 入れ歯・義歯/ 歯周病/ 口腔外科/ 小児矯正/ 矯正歯科/ 小児歯科/ 噛み合わせ/予防歯科/ 歯科検診/ インプラント/ 美容診療/ ホワイトニング/ 顎関節症/ 無痛治療/クリーニング なら
日進市赤池町のあじおか歯科クリニックへ
日進市、名古屋市天白区、緑区、瑞穂区、名東区、豊田市、長久手市、三好市、東郷町からも患者さんがお見えになってます。
住所:〒470-0126 愛知県日進市赤池町屋下351-1
TEL : 052-806-1100
皆様のご来院をスタッフ一同、明るく元気よくお待ちしています。

個別ページへ|Posted 2021.3.13|

歯磨き剤の豆知識

歯磨き剤は様々な種類の物が販売されていますが、近年配合されているフッ素濃度の上限の基準が改定されたこともあり、新たに多くの高濃度フッ素配合歯磨き剤が市販されています。そこで、今回は歯磨き剤について詳しく見ていこうと思います。
まずあらためてフッ素の効果に関しておさらいしていこうと思います。フッ素は大きく分けて、歯の再石灰化を促進する、虫歯の菌の活動を抑える、歯を硬く丈夫にする、といった3つの効果があります。適切な濃度がお口の中に長く保たれるほど、これらの効果が発揮されるため、フッ素配合歯磨き剤には、こうした効果が発揮されやすい適切な濃度が配合されています。
日本ではこれまで歯磨き剤のフッ素濃度は1000ppm以下と定められていましたが、2017年に国際基準にのっとった、1500ppmの濃度の配合が認められたため、より高濃度のフッ素配合歯磨き剤を使うことで、これまでより虫歯の予防効果を高く得ることが可能になりました。実際にアメリカの研究では、1000ppmのフッ素配合歯磨き剤と、1500ppmの歯磨き剤とでは、15〜20%ほどの虫歯の本数の低減が認められました。
高濃度フッ素配合製品を使用されることは非常におすすめですが、気をつけることもあります。歯の形成期である6歳未満の場合に過剰のフッ素を継続的に飲み込むと、歯に白斑があらわれることがあります。そのため、高濃度フッ素配合歯磨き剤は、6歳未満のお子さんには使用を控えていただく、という制限があります。また、6歳〜15歳未満の方までは、歯磨き剤の使用量は1cm程度、15歳以上の方は2cm程度の量が推奨されています。
歯磨き剤の効果をうまく引き出すためには、歯磨き剤選びも重要ですが、使い方もとても大事です。効果を上げるコツは、毎日使うこと、そして、フッ素がお口の中に残るよううがいをし過ぎないようにすることです。すすぎは最低限にしてなるべく1回にとどめ、すすぎに使う水もおちょこ1杯分程度で十分です。また、寝る前にすすぎが少なくて済むフッ素ジェルや、すすぎが必要ないフッ素洗口液を使うと、フッ素がお口にとどまりやすく効果がアップします。歯磨き剤の効果を最大限に利用するためには、歯科医院で相談していただいて、自分に合った歯磨き剤と、使い方を教えてもらうことを是非おすすめします。
wash_dog.png 保険診療/ 入れ歯・義歯/ 歯周病/ 口腔外科/ 小児矯正/ 矯正歯科/ 小児歯科/ 噛み合わせ/予防歯科/ 歯科検診/ インプラント/ 美容診療/ ホワイトニング/ 顎関節症/ 無痛治療/クリーニング なら
日進市赤池町のあじおか歯科クリニックへ
日進市、名古屋市天白区、緑区、瑞穂区、名東区、豊田市、長久手市、三好市、東郷町からも患者さんがお見えになってます。
住所:〒470-0126 愛知県日進市赤池町屋下351-1
TEL : 052-806-1100
皆様のご来院をスタッフ一同、明るく元気よくお待ちしています。

個別ページへ|Posted 2021.2.17|

休診のお知らせ

平素は予約が取りづらくご迷惑をおかけしております。
2月2日(火)は、午前中は研修のため休診とさせて頂いております。
午後の診療は14時より行っております。
ご迷惑をお掛け致しますが、何卒よろしくお願い致します。

個別ページへ|Posted 2021.2.1|

歯を残す最後の切り札、根っこの治療について

歯の根っこの治療がどういうものか、皆さんご存知でしょうか。根っこの治療とは、歯の奥深くまで虫歯が進み、歯の神経にまでばい菌が入ってしまったり、根っこの中が膿んでしまったときに、歯を救うために行う治療です。この治療の肝は、歯の中で繁殖した細菌を追い出し退治することなのですが、残念ながら現在のところ、「これをすれば確実に治る」という方法は開発されていません。そしてさらに治療を困難にしているのは、相手が細菌のため、退治できたかを目で見て確認ができません。このような不利な条件下で、何とか細菌を減らして炎症を止め、治癒に導くための治療が根っこの治療です。それでは、もう少し治療の内容を細かく見ていきます。
まず、歯の中には神経が存在するのですが、虫歯が大きく神経が細菌に感染してしまった場合は、その神経を取り除き、神経の通る細い管の中を掃除していきます。小さな歯の中の細い管をきれいに掃除することは非常に難しく、また、治療後に歯を長く使い続けるためには、歯質をできるだけ多く残し、その歯の耐久性を維持することも重要であるため、慎重で丁寧な処置が求められます。治療の合間には薬剤を1週間ほど管の中に入れて、細菌を減らす必要があります。そのため、ササッと簡単に終わるわけにはいかず、数回通っていただく必要があります。そうして数回管の中の掃除をして、十分に殺菌ができたところで、新たな細菌感染を防ぎ、残った細菌が身動きできないよう、空洞になった管の封鎖のためゴム状の詰め物をします。この治療がうまくいき、細菌の活動を封じ込めることに成功すると、患者さんの自然治癒力によって治っていきます。
神経をとる治療よりもさらに難易度が高いのが、根っこの治療の再治療です。歯の中に神経があると、細菌と戦う免疫力が働くため、細菌の活動が制限されます。そのおかげで汚染は広範囲には及ばず、掃除も殺菌もしやすいことが多いです。しかし、一度神経を取ってある歯は免疫力が働かないため、細菌が思う存分暴れ、蔓延しています。さらに、かぶせ物を外さないと治療ができないため外す際に歯を削らなければいけない場合がある、元々入っていた古いゴム状の詰め物をしっかり取り除かないと治療が始められない、神経を取った際に管の中をすでにいくらか削って歯質が減っているのでむやみに掃除ができない、など、治療のハードルが格段に上がってしまっています。こうした事情があるため、根っこの再治療の場合は病気が治る程度まで細菌を減らせない場合があるのです。
このように、根っこの治療は大きく傷んだ歯を残せる最後の手段ですが、非常に治療が難しく、再発することも少なくありません。虫歯は早期発見、早期治療が重要であるため、定期的に歯科医院にメンテナンスに通い、普段から虫歯予防を心がけていきましょう。
complete-recovery005.png 保険診療/ 入れ歯・義歯/ 歯周病/ 口腔外科/ 小児矯正/ 矯正歯科/ 小児歯科/ 噛み合わせ/予防歯科/ 歯科検診/ インプラント/ 美容診療/ ホワイトニング/ 顎関節症/ 無痛治療/クリーニング なら
日進市赤池町のあじおか歯科クリニックへ
日進市、名古屋市天白区、緑区、瑞穂区、名東区、豊田市、長久手市、三好市、東郷町からも患者さんがお見えになってます。
住所:〒470-0126 愛知県日進市赤池町屋下351-1
TEL : 052-806-1100
皆様のご来院をスタッフ一同、明るく元気よくお待ちしています。

個別ページへ|Posted 2021.1.15|

緊急事態宣言時の当院の対応について

2021年1月13日に、政府より緊急事態宣言が発令されました。
日々、患者さま方もご不安の中お過ごしかと存じます。当院にも、診療についてのお電話をいただいております。
一方、日本歯科新聞の記事にもございます通り、歯科医院における歯科治療を通してのコロナ感染の報告は今のところございません。
図1.png
また、ここ数日、各自治体では、コロナ禍の虫歯の増加の報告も相次いて上がってきております。また、歯周病に罹患していることで、新型コロナウイルス感染での重症化の可能性も示唆されております。
https://www.igakuken.or.jp/r-info/covid-19-info16.html#r16
そこで、当院は、患者様への感染対策、スタッフ内の感染対策を講じたうえで、緊急事態宣言下も診療を継続させていただきます。
※詳しくはホームページの「新型コロナウイルス感染予防を強化しています」をご確認ください。
https://medicaldoc.jp/coronavirus-clinic/ajioka-dc/
なお、今後の政府や愛知県の要請、日本歯科医師会等による要請や声明が発表された場合、そちらに基づき随時対応してまいります。

個別ページへ|Posted 2021.1.14|