妊娠しているお母さんに
むし歯などの症状が進行していればいるほど治療の際、患者さんへの負担が大きくなります。ですが歯科治療に使用する麻酔や薬など、お腹の赤ちゃんへの影響があるかもしれない、と考えるとなかなか治療に行こうと思えないですよね。
基本的に一般の歯科治療でお腹の赤ちゃんに影響が出ることはありませんが、その中でも比較的に、お母さん・お腹の赤ちゃんに負担をかけずに歯科治療を受けて頂くことができるのは安定期(4~8ヶ月目)です。
妊娠初期や後期でも応急処置などを行うことは可能ですが、神経質になってストレスをためると赤ちゃんに良くない影響を与えてしまいますので、比較的安定時期の治療がいいと考えられています。
もう一つ、治療を受ける際には妊娠していることをお伝えいただけるとありがたいです。
さて、ここからはお子様が生まれてからの話になりますが、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にむし歯の原因菌はいません。むし歯の原因菌は、家族などの周りの人間から、特に赤ちゃんと一緒にいる時間が長いお母さんから感染することが多いです。つまり、お母さんのお口の中にむし歯がある場合、口移しでの食事や赤ちゃんにキスをすることによってむし歯菌が感染します。
乳歯が生え始めてから、1歳前後でむし歯菌が定着を始め、乳歯の数が増えるのに伴い検出率も増加します。特に、乳歯の奥歯が生え始める1歳4ヶ月を過ぎる頃には検出率が急増します。19ヶ月(1歳7ヶ月)から31ヶ月(2歳7ヶ月)の時期は、まるで窓を開け放ったかのようにむし歯菌に感染しやすいことから、「感染の窓」と言われています。
この時期に先ほど述べたように口移しでの食事や赤ちゃんにキスをすることによってむし歯菌が感染しますので、お子さんだけでなく、お母さんのお口の中の環境にも注意を払う必要があるのです。
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個別ページへ|Posted 2017.12.24|